生活習慣病

生活習慣病に強い

当院は、循環器系のプロフェッショナルなので、
「生活習慣病」の診断や治療には高い評価をいただいています。
生活習慣病に強い

生活習慣病は、その名前の通り、生活習慣の乱れから引き起こされる病気です。その病気の症状は、ひとつひとつが個別のものではなく、すべてが密接に関連しています。生活習慣病は総合的な診察と治療が必要です。また、病気を未然に防ぐ「予防検診」にも力を入れています。なお、生活習慣病にも、遺伝的な素因があることも分かっています。家族歴を見て予防に務めることも、生活習慣病には大切といえます。

食事療法

糖尿病治療の基本になるのが食事療法です。栄養のバランスを良くし適切なカロリーをとることで血糖の大幅な上昇を避け、肥満を解消・防止していきます。

糖尿病

糖尿病とは

糖尿病とは

糖尿病とは、膵臓で作られるインスリンというホルモンの作用不足により、血液中のブドウ糖が増えた状態(高血糖)になる病気のことです。
インスリンの作用が低下する原因には、膵臓がインスリンを作る能力が低下してしまうことと、インスリンに対する体の反応が悪くなってしまうことの2つがあります。遺伝的要因に加え、食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足、ストレスなどの生活習慣が影響し発症します。40歳以上の日本人の3人に1人が糖尿病と言われています。

糖尿病の症状

糖尿病は、かなり重症にならないと症状が出てきません。
症状がないからといって、安心はできません。
このような症状はありませんか?(下に行くほど重い症状です)
  • 水、お茶等を必要以上に飲んでしまう。
  • 食べても食べても、お腹がへる。
  • 最近、太ってきた。
  • トイレの回数や量が多い
  • 体が疲れやすい、しんどい
  • 食欲が湧かない。
  • 最近、痩せてきた。
  • 意識がなくなることがある

糖尿病の危険性

血糖が高くなると、口渇・多飲・多尿や、急にやせる・疲れやすいなどの症状が出てきます。
これらの症状は、血糖をコントロールすると、良くなってきますが、高血糖が長く続くと、全身のさまざまな血管や神経が侵されて、糖尿病の合併症の症状が現れてきます。糖尿病神経症から足の感覚がおかしくなり、糖尿病網膜症で失明、糖尿病腎症から血液透析といったことになどになりかねません。
また、糖尿病の前段階の境界型でも、心筋梗塞、脳梗塞といった動脈硬化が原因の病気にかかりやすくなります。
合併症は、一旦悪化させると、なかなか元に戻らないことが多いので、早く発見して治療し、悪化させないことが重要です。

このような症状はありませんか?(下に行くほど重い症状です)
  • 歯そうのうろう
  • 手足のしびれ、手足が冷たい
  • 平地を歩いていても、足の裏がジャリ道を歩いているように感じる
  • 眼がかすむ(見えにくい)、物が二重に見える
  • 陰部のかゆみが続く
  • 尿がスッキリ出ない、すぐ膀胱炎をおこす
  • 神経痛
  • 長い距離を歩くと、足が痛くなる
  • 皮膚のかゆみ
  • おできができやすく、治りにくい
  • 性欲減退
  • 立ちくらみをおこす
  • 胸の締め付けられる感じがある(狭心症)

治療法

食事療法

糖尿病治療の基本になるのが食事療法です。栄養のバランスを良くし適切なカロリーをとることで血糖の大幅な上昇を避け、肥満を解消・防止していきます。

運動療法

食事療法と同じく治療の基本となるのが運動療法です。運動は肥満の解消効果だけではなく、血糖値のコントロールにも有効です。ただ、運動で消費されるカロリーは限られているため、あくまで食事療法との2本立てで行うことが重要です。

薬物療法

血糖値が食事療法と運動療法だけでうまく下がらない場合、薬やインスリン注射を投与します。薬物療法を行う場合も、食事療法や運動療法をしっかりと守らないと十分な効果は得られません。

大切なこと

糖尿病治療で大切なことは、合併症を未然に防ぐことです。

その為には、良好な血糖コントロールとともに、適正な体重、血圧、脂質を維持することが重要になります。
例えば、高血圧は、細い血管の障害である網膜症や腎症などの合併症に悪影響を与え、さらには動脈硬化を進めます。脂質異常症(高脂血症)も同様に動脈硬化を進めます。また、肥満は2型糖尿病の発症に深く関係していて、高血圧や脂質異常症(高脂血症)も引き起こします。

高血圧、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病が重なると動脈硬化になる危険が極めて高いと考えられています。
糖尿病の治療では肥満を解消し、血糖、血圧、脂質のすべてを良好にコントロールすることが非常に重要なのです。

基本治療が食事療法や運動療法だからと言って、自己流の管理をされるのではなく、医師に相談された上で進めていくことが望ましいのです。

高血圧症

高血圧とは

高血圧とは

高血圧とは、安静にしている時の血圧が正常値よりも高い状態のことです。血管が硬くなったり心臓から血液を送り出す力が強くなったりすると血圧が上がってきます。診察室では血圧が140/90mmHg以上になると高血圧という診断になり、食事療法や運動療法といった生活習慣を見直す治療を行います。高血圧は自覚症状があまり出ませんので、血圧を測定して初めて分かることもよくあります。

高血圧の症状

高血圧は、かなり重症にならないと症状が出てこないため、
症状がないからといって安心はできません。
このような症状はありませんか?(下に行くほど重い症状です)
  • 頭痛
  • 肩こり
  • 動悸
  • めまい
  • むくみ

※症状が弱くて気づかないことがほとんどです。

高血圧の危険性

高血圧は、上記のように症状が軽くて気づかないことが大半です。
高血圧をそのままにしておくと、やがて心臓病や脳卒中などの合併症をおこします。
高血圧の恐ろしさは、この合併症にあります。とりわけ最近の研究から、脳卒中は男女を問わず高血圧の影響が大きいことが明確になっています。

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など

高血圧によって最もリスクが高くなるのが、脳卒中です。
収縮期血圧(最高血圧)が10mmHg上昇すると、脳卒中のリスクが男性で約20%、女性で約15%高くなると言われています。脳卒中は命が助かっても、麻痺や言語障害などの後遺症で長期のリハビリが必要となることも少なくありません。

心筋梗塞、狭心症など

高血圧は、心疾患のリスクも高めます。特に、男性の場合は影響が大きく、収縮期血圧が10mmHg高くなると、心筋梗塞や狭心症の危険度が約15%も増加するという統計結果も出ています。

慢性腎臓病

血圧が高いと腎臓にも大きな負担がかかり、その結果、腎機能が低下すると、血液中のナトリウムや老廃物の排泄がうまくいかなくなり、さらに血圧が上がるという悪循環を起こしやすくなります。慢性腎臓病を起こすと、脳卒中や心筋梗塞による死亡率も高くなることがわかっています。

治療法

食事療法

~食事療法の基本3箇条:栄養バランス、減塩、カロリー制限~
食事療法による高血圧の予防・改善は、バランスのよい食事で、塩分を抑え、食べ過ぎないことが基本です。
食べ過ぎは、肥満や糖尿病の原因となりますので、なるべく標準体重を維持するようにコントロールしましょう。
ただ、過度の食事によるダイエットは逆効果です。タンパク質、ビタミン、ミネラルなど栄養素の基礎をバランスよくとりましょう。
そして、重要なのが、塩分を控えることです。日本人の食塩摂取量は、1日11~12gといわれており、推奨する食塩摂取量6gの約2倍になっています。

運動療法

~気軽に楽しく~
著しい高血圧の場合、運動療法が危険な場合がありますので、事前に医師と相談した上で、ご自身の体力に見合ったプログラムを考えましょう。そしてなにより無理をせず、楽しく取り組むことが長続きするコツです。

薬物療法

~医師と相談して正しい薬の服用を~
生活習慣の改善を行っても血圧が目標値まで下がらない場合は、薬による治療を行います。
薬による治療を始めても、食事療法や運動療法は続けることが大切です。

動脈硬化

動脈硬化とは

動脈硬化とは

日本人の約3割は、動脈硬化が原因と考えられる心臓や脳の病気で亡くなっています。動脈は、栄養や酸素などを運ぶ重要な役割を担っています。血管の壁に脂質がたまる、高血圧で血管に傷がつくなどの理由により、動脈が硬くなる状態を「動脈硬化」といいます。

動脈硬化の症状

動脈硬化は、ハッキリとした自覚症状がないため、
症状だけで動脈硬化を早期発見することは困難です。

動脈硬化を放っておくと、心臓病や脳血管障害、閉塞性動脈硬化症などの重大な病気につながる可能性が高くなります。
そのため、定期的に健康診断を受けることが大切です。
定期的に体重を測り、血圧を測るなどして、ご自分の健康管理をすることも大事です。
動脈硬化の早期発見のため、当院では、脈波による血管年齢測定や頚動脈エコー検査を行っています。

高LDLコレステロール血症 LDLコレステロール140mg/dL以上
低HDLコレステロール血症 HDLコレステロール 40mg/dL未満
高トリグリセライド血症 トリグリセライド 150mg/dL以上

動脈硬化の危険性

動脈硬化は進行すると、狭心症や脳卒中などの生命に関る病気を引き起こします。症状は血管の侵される場所によって異なりますが、どれも危険度の高い疾患です。
LDLコレステロール値が高くなるほど、心筋梗塞や心臓突然死を発症する確率が高くなるので注意が必要です。

食事療法

動脈硬化を防ぐ基本となるのは食事療法です。
食事療法の狙いは、バランスよく適切なエネルギー量を取ることにより、血糖の大幅な上昇を避けるとともに、肥満を解消・防止することにあります。

【5つのポイント】

  • 塩分を控える
  • 食物繊維を摂取する
  • お酒を飲み過ぎない
  • 脂肪分を控える
  • 糖分を取り過ぎない
運動療法

運動療法は、食事療法とともに治療の基本となるものです。運動は、肥満の解消に役立つだけではなく、ストレスも発散できるため、動脈硬化の予防にも極めて有効です。ただ、運動で消費できるエネルギーは多くはないので、運動するから好きなだけ食べてもいい、ということにはなりません。

薬物療法

動脈硬化の程度や状態によっては、必要に応じた薬物療法も必要です。中でも、「コレステロールを低下させる薬」が最も重要となります。
血管が血栓(血液の固まり)で詰まるのを防ぐための「抗血小板薬」、高血圧を改善する「降圧薬」、血糖値を下げる「経口血糖降下薬」、血液の中の尿酸値が異常 に高くなる高尿酸血症に対する治療薬などが使われたりします。
お一人お一人の状況や生活環境で、薬物療法は変わってきますので、まずは医師まで相談していただくことが重要です。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは

内臓脂肪の蓄積により、動脈硬化の危険因子を
複数併せ持った状態のことです
メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪の蓄積と、脂質異常症・高血圧・高血糖のうち、2つ以上を併せもった状態のことを言います。メタボリックシンドロームは突然起こるわけではなく、良くない生活習慣を積み重ねた結果現われてくる生活習慣病の一つです。その基盤にあるのが内臓脂肪、つまりおなかの中の脂肪が多すぎる状態ですが、内臓脂肪はたまりやすい一方で減らしやすい脂肪でもあります。今での生活習慣を改善すれば、内臓脂肪を減らすことができ、血中脂質、血圧、血糖も改善します。
健康診断等で腹囲が大きかったり肥満傾向にある方は、なるべく早めに検査・治療を行う事をお勧めします。

メタボの基盤は内臓脂肪

メタボリックシンドロームの基盤にあるのは、お腹に溜まった内臓脂肪ですが、肥満がなくても内臓脂肪が多い人もいます。内臓脂肪は、血中脂質、血圧、血糖などに悪影響を及ぼし、異常を起こしやすくします。これらの異常が重なり合った状態がメタボリックシンドロームです。たとえこれらの一つ一つが軽度でも、複数重なり合うと動脈硬化が飛躍的に進み、心筋梗塞や脳卒中などを起こしやすくなります。

メタボリックシンドロームの診断基準

腹囲+2項目

おへその高さの腹囲が、男性85㎝以上、女性90㎝以上であり、かつ血中脂質・血圧・血糖のうち、2項目以上が基準値に当てはまると、メタボリックシンドロームと診断されます。

腹囲

腹部CT検査では、内臓脂肪の面積100cm2以上のとき、内臓脂肪が多いと判定されます。
この値に相当する腹囲が、男性85cm以上、女性90cm以上になります。
腹囲がこの値を超えている場合は、内臓脂肪の過剰な蓄積を疑う必要があります。

血中脂質・血圧・血糖

血中脂質、血圧、血糖の基準値は、一つ一つは軽度の異常ですが、これらを複数併せもつと動脈硬化が急速に進み、心筋梗塞や脳卒中などを発症する危険性が増大します。
以下の3項目のうち、2項目に該当

血中脂質(以下の一方、または両方)
中性脂肪 150mg/dL以上
HDLコレステロール 40mg/dL未満
血圧(以下の一方、または両方)
収縮期血圧 130mg/dL以上
拡張期血圧 85mg/dL以上
血糖
空腹時血糖 110mg/dL以上

予防と対策

食事療法

食べ過ぎや糖分、塩分、脂肪分の摂り過ぎに注意して、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
当院では患者様に合わせて最適な栄養指導も行っております。

運動療法

筋肉が落ちると、基礎代謝が低下して太りやすくなります。
ウォーキングなどの、適度な運動を心がけましょう。
※運動は個人の健康状態に合わせて適切に行う必要があります。事前にかかりつけ医にご相談ください。

禁煙

喫煙も心筋梗塞などの発症リスクを高めてしまいますので、なるべく禁煙をしましょう。

禁煙治療の詳細はこちら

※上記の生活習慣改善を一定期間行っても改善されない場合は、薬による治療(薬物療法)も必要になります。

食事療法

糖尿病治療の基本になるのが食事療法です。栄養のバランスを良くし適切なカロリーをとることで血糖の大幅な上昇を避け、肥満を解消・防止していきます。

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【診療時間】9:00~12:00 / 16:00~19:00
【休診日】木曜午後 / 土曜午後 / 日曜祝日

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